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越境特集第二弾です。

まず橋本紡という作家について
橋本紡ははじめから越境的な作品を書いていなかった。作品方向の大きな転換点となったのが『金曜日の階段と毛布おばけ』だった。一般文芸でも出せるような内容と、どこか空虚を感じさせる作風を持った本書は橋本紡という作家を決定づけた。橋本紡を一般文芸へと向かわせた最大の作品は、その後に発表された『半分の月がのぼる空』だ。少年少女の病棟での恋愛を描いたこのシリーズは、読者の高い支持を受けてメディアミックス化されるまで至った。そして一般文芸へ。作風はライトノベル時代と何一つ変わっていない。桜庭一樹もそうだったが、そちらは徐々に作風を変えつつある。ある意味、「一般文芸の世界にライトノベル作品を持ち込んだ」のではなかろうか。
小説の未来
橋本紡の書く小説はどこまでも正当な一般文芸、もしくは純文学よりの一般文芸だ。橋本紡は2007年に学校図書館との連動企画を行っている。このとき、彼は「一般小説のサブカル化」を憂いている、とのコメントを出した。ライトノベル作家が一般文芸の「サブカル化」を批判する。森見や万城目のような文学性の去勢された小説が売れる今、これは非常に面白い現象だと思った。橋本紡は伏流として流れていたライトノベル文法が、本流である一般文芸を侵食しつつあることを、感じ、危惧している。境界線の崩壊はそう遠くない未来に、重要な問題になってくるだろう。未来のライトノベル越境組も、大きな選択を迫られるだろう。
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